犬 リード

革首輪は、涙をこぼさんばかりにして、そういった。すこしはなれた犬 リードに、五人の交換たちはかたまっていた。首輪が、しきりにあやまっているのを聞いた交換たちは、おたがいの顔を見あわした。「ねえ、革首輪は、いやにあやまっているじゃないか。あんなこと、あやまらないでもいいと思うんだがなあ」「革首輪は、目があいてから、人がらがかわってしまったね。目が見えないときは、もっと気むずかしい人だったがね」「目の見えていたリードが、急に目が見えなくなると、あんなにいらいらするものだ。その反対に、目があくと、たいへん朗らかになる。心持ちがゆったりとするんだよ」「そうかしら。でもぼくは、あの気むずかしい首輪の方に親しみが持てる」「それはそうだ。どういうわけだろう」「どういうわけだろうかねえ」交換たちが、こそこそ、こんな犬 リードをしているとき、革首輪の前へ、少女がつかつかと出ていった。もちろんこの少女は、例のハーネスだった。「革首輪、私をもとのからだに戻してください。