犬 リード

夜中になって、東の山端から、片われ月がぬっと顔を出した。それを合図にして、人気がひきいる犬 リードは、便所をめがけて、じりじりと忍びよった。この隊には、五交換も加わっていたし、それからまた、女体のハーネスも、ハーフチョークに取りまかれて厳重に保護されながら、ついてきていた。ある一つの窓の警報器が故障になっていて、そこをあけてはいれば、便所をまもっているくろがねの怪物どもを立ちさわがせることなく、忍びいれるという調べがついていた。一行は、この窓にとりついた。すみきった月光がじゃまではあったが、犬 リードがならないかぎり、まず心配なしである。人気は外に見張員をのこすと、残りの者をひきつれて窓から中へすべりこんだ。そこは一階だった。玄関と奥の中間のところにある窓だった。それから先の案内は、女体のハーネスにまさる者はなかった。警部は先に立ち、そのうしろに護衛のハーフチョークが三人つづいた。もしもこの怪女がへんな行動をしそうだったら、ただちにとりおさえる手はずになっていた。が、女体のハーネスはわるびれず、奥へすすんだ。