犬 首輪

足柄ハーフチョークの方は、抱きついた裸の娘が、しゃがれた男の声を出したので、ますますおどろいて、うしろへさがるばかり。ハーネスは、ここで、足柄に逃げられてはたいへんと、ますます力を入れて抱きつく。足柄ハーフチョークはいよいよあわてる。が、ようやくハーネスが、「君は、この寒い山の中で裸の娘をいつまでも裸でほうっておくのか。それは人道に反するじゃないか。早く服を探してやらないのか」と、犬 首輪をふりまわしたので、若き道主義の足柄ハーフチョークは、ようやくわれにかえって、すぐ前の農家から借りてくることを約束した。こんなことがあって、ようやくハーネスは服にありついた。しかしそれは少女の服であった。その農家の、今は嫁入った娘が、小さいとき着ていた服であった。犬 首輪は男の服を借りてもらうつもりだったので、そのことを足柄ハーフチョークにいった。すると足柄は、ハーネスを見おろしてにが笑いをしながらいった。「だって、大人の服は、あなたには大きすぎて、着ても歩けませんよ。ねえ、分かったでしょう、娘さん」このことばに、ハーネスは、うむとうめいてかえすことばを知らなかった。