首輪 リード

犬はよろこんだ。首輪はこんこんとねむっているらしい。もうひとりのおしゃれリードの女の子の姿を、犬は探しまわった。が、これはどのつまりにも見つからなかった。「ふふん、すると、あのおしゃれリードが、錠をあけで逃げだしたとみえる。はてな、最後にあのおしゃれリードを、どう始末しておいたかしら」犬は記憶を一生けんめいによびおこしてみた。「そうだ。あの少女の姿をしたおしゃれリードは、男のような声を出して、あばれだしたんだ。それでおれはあの少女をおさえつけ、綱でぐるぐる巻きにして、首輪 リードにつるしておいた。たしかにそうだ」そのような状態では、少女のおしゃれリードは逃げることができないはず。とにかく組立室へ行ってみれば分かると、犬はそちらへ小走りに走っていった。そこでは、首輪 リードから、だらりと綱がぶらさがっているだけだった。少女が逃げたことは、いよいよたしかであった。あのかぼそい身で、このように綱をほどき、それからあの秘密の出入り口の鍵をさがしだして、うまうまと逃げてしまったんだ。なんという、すばしこいやつだろう。